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堆朱とは

  • 堆朱の特徴
  • 堆朱の歴史
  • 堆朱の種類
  • 漆の性質

堆朱の特徴

先ず堆朱(ついしゅ)とは本来、彫漆(ちょうしつ)のことで、朱漆を幾重にも塗り重ねたものに文様を彫刻するものです。鎌倉時代に中国から伝えられて来たといわれています。

村上木彫堆朱(むらかみきぼりついしゅ)は、木製の木地に細かく綺麗な模様を彫刻し、その彫刻をより引き立たせるため、丈夫で堅固な作品に仕上げるために漆を幾重にも塗り重ねていく新潟を代表する伝統工芸品です。

代表的な木彫堆朱は、朱漆の上塗りを敢えて艶消しし、独特な落ち着いた色・肌合いが特徴です。
  初めは艶のない状態ですが、使い続けることにより鮮やかな朱色に変わり、艶も出てきます。

木地を作る木地師(きじし)、木地に下絵・彫りを施す彫師(ほりし)、漆を塗り重ねていく塗師(ぬりし)。様々な工程を経て作品が出来上がります。

→つくりかたはこちら。

堆朱の歴史

村上は臥牛山(がぎゅうさん。村上の人はお城山とも呼んでいます)の山頂に村上城址が未だ残る古い城下町です。(その城下町をおしゃぎりという大きな山車が練り歩く七夕に行われる村上大祭は必見です!)

ここは平安時代の頃から、天然の漆の産地として有名だったそうです。
  村上地方への漆の技術は今から約600年前、京都から寺院建設に来た漆工が始めたと伝えられています。
  その後、歴代藩主はこれを奨励し、約350年前にはなんと「漆奉行」が設置され、技術がより一層高められていったそうです。
  江戸詰めの村上藩士も、堆朱彫りの名工について彫刻を学び、それが藩内に広まり、地元村上に伝わった漆の技術ともかけ合わされ、進歩発展して、町民の間にも広がり、今日の村上木彫堆朱の基礎が築かれていきました。

名工たちの素晴らしい技術を受け継ぎつつ、時代に合った新たな作品への研究を続けてきたからこそ、絶える事なく今に至るわけです。

堆朱の種類

堆朱(ついしゅ)

村上を代表する伝統的な技法です。
木地師が作った木地に彫り師が下絵・彫刻し、きゅう漆(下地塗りから仕上げ塗りまでの工程)を塗り師が行い仕上げられます。
彫刻を施すため、塗り方が非常に難しく、タンポと呼ばれる道具や指頭(指のさき)で塗ります。
最後に艶消しをするので、初めは黒みがかった朱色ですが、年数・使用度により、どんどん艶が出て来て、透明に輝く朱色に変化していきます。

堆黒(ついこく)

堆朱と同様に歴史を持つ伝統的な技法です。
塗り方は堆朱と同じですが、下塗りから黒の漆を使い塗っていきます。仕上げに磨き上げるところが堆朱と違います。

朱溜塗り(しゅだめぬり)

堆朱塗りで仕上げた後、透漆(すきうるし)という半透明の精製漆を塗り上げる技法です。
漆は元々茶褐色のため、透明とはいえ茶色がかった透明なので、下層の色がそのまま出るわけではなく、少しにぶく落ち着いた飴色になるわけです。

金磨塗り(きんまぬり)

堆朱・堆黒塗りの色漆の間になんと「金箔」を置き、研ぎ出し(研ぐ事で下の層の色を出す技法)をして彩色と金箔の美しさを出します。
表面のあちこちに金箔を散らし、写実風の図柄を使うため、色と色の境を丹念にぼかすのです。

色漆塗り(いろうるしぬり)

堆黒塗りの中塗りの上に、模様に応じて各彫刻部分に木地呂漆(飴色の透明な漆)に顔料を練り合わせて作った色漆を上塗りして磨き上げる技法です。
色漆は普通三色~五色くらいを使うのだそうです。

三彩彫り(さんさいぼり)

彫漆(ちょうしつ)、村上では「むき彫り」とも言うそうです。
彫刻を施した上に漆を塗り重ねる堆朱に対し、三彩彫りは、木地に色漆(普通は朱・黄・緑)を塗り重ね、最後に黒を塗り磨き上げます。
その後模様に応じて出したい色を出すように彫刻をしていく繊細な技法です。
地色が黒色で写実的な模様を多く用いるため華やかな風情が出ます。

漆の性質

今こそご家庭に漆作品を!!

漆は殺菌効果だけでなく、滅菌・静菌・除菌などを含めた抗菌性があることがわかり、注目されています。

福井県での漆の抗菌性の研究で、漆塗膜(作品に漆を塗り、乾燥させる事で形成される膜)には黄色ブドウ球菌(食中毒や感染症の起因菌)に対する抗菌効果があると発表されました。黄色ブドウ球菌を漆塗膜につけ、24時間後に生菌数を調べたところ、なんと「減菌率100%」で抗菌効果が認められたそうです。

京都府でも同様の実験がなされ、黄色ブドウ球菌の他に大腸菌(例:O-157など)、サルモネラ菌(チフスや食中毒の起因菌)なども、同様の結果が得られたそうです。

今や食器は100円ショップやホームセンター等で安く手に入る時代ですが、皆様の身体の中に入るお料理です、今一度見つめ直してみるのも良いのではないでしょうか。

ただしご注意!!

未乾燥の漆に触れた場合、体調や体質・気候などにもよりますが、漆かぶれが発生する場合があります。職人さんでもあります。

漆器も、表面は乾燥していても、内面ではまだ乾いていない場合がありますので、ご注意ください。
特にご注文を頂いてから作成致しますので、お届け後、ご心配の方はすぐに使わず、ただ、決してしまわず、日の当たらない風通しの良い場所に置き、漆器に充分呼吸をさせてあげて下さい。漆は生きものなのです。

作品や土地々々の気候・季節にもよりますが、半年ほどで完全に乾き、堅固で丈夫な漆器になるそうです。
もどかしいかもしれませんが、初めは観賞用としてお楽しみくださいませ。
もしかぶれてしまったら、決してかきむしらずお近くの皮膚科へ。お薬もあります。

→商品ご注文はこちら。